日本はSEM後進国なのか否かの考察(1) / 検索エンジンマーケティング考
by sembear, sembear.comNovember 30th -0001
日本はSEM後進国なのか否かの考察(1)
さて、いつか書こうと思っていてそろそろ考えもまとまってきたので書いてみるよ。
#今回はあえてSEMに限った書き方にしてます
#つまり言外の意としてSEMに限った話ではないってのがあるってことだ。
この業界でもはや慣用句のように言われている言葉があります。例えば「日本はアメリカの2-3年遅れ」とか「SEM先進国アメリカでは」とかそういうやつ。
でね、ここ数年個人的にこの言葉に強烈な違和感というか、なんとも言えない居心地の悪さを持っていたわけです。
っていうのも、この慣用句について「正しい」と思う部分と「間違ってる」と思う部分の差異が際立ちすぎて、その状況をうまく言語化できていない違和感とでもいうのか、まあなんかもやもやしていたわけですよ。
でやっと最近そこら辺の感覚がまとまってきたので、今回やっと「言語化」してみようと思い立ったわけですな。
で、まずはアメリカのSEMが日本より進んでいる、と感じる理由から書いてみましょう。
(1)広告主の取り組み度合い
アメリカが進んでいる、と断言できる一つ目のポイントは、広告主自身の知識、知見、経験、取り組みのレベルです。もちろん日本でも広告主さん自身でがりがりと取り組んでいるケースが多々ありますが、そういうのって概して大手クライアントだったりするじゃないですか?アメリカの場合、たとえば実際にあった話だけどニュージャージー州の片田舎でワインセラーを営んでいるおじさんが、SESに来て自分で勉強して、SEMを実践したりしてるわけですな。
#実はそのおじさんの娘さんが大学で日本文化を専攻していたとのことで
#危うくお見合いさせられそうになったのはここだけの秘密だ
まあ、このBlogを読む人なら知ってると思うけど、SESってフルパス(全てのセッション参加可能なパス)だけで$2000とかするんですよ。日本において、それだけのお金を払ってそういう町の一店主レベルの人がどれくらいの割合でSEMをがっつり勉強しようとするだろうか、ってことですね。もちろん日本にもそういう人はいるんだけど、全体の割合で行ったときに、SESとかだとそういう人たちが結構な割合(感覚値だけどね)で存在するわけです。そういう意味でこの部分は「アメリカの方が進んでる」部分だと思うわけだ。
(2)自動化とかツールとか
で、これは(1)と関連してくる部分なんだけど、そういう個人商店な人たちは普段の仕事の片手間にSEMやったりしているので、どうしてもある程度ツールを利用しないといけなくなるわけです。だってお店でお客さんの対応している間に入札なんてできないじゃん。
俺が昔アイレップにいたころにEverest Technology(現Efficient Frontier)の人と偶然喫煙所であってからというものいろんな話を聞くんだけど、そもそも自動入札ツールってそういう人たち向けに始まったものらしいんですな。
そこから代理店向けになったりとか、超大口広告主向けとか各種の進化を遂げていった、と。
それこそOld Schoolな人ならわかると思うけど、昔Keyword MaxとかGoToastとかも日本からクレジットカードで登録できたじゃん?つまりそういう自動入札ツールって、そもそもオンラインから申し込むような広告主(≒小口広告主)向けから始まっていたわけですよ。
今日本でもAdEbisなり、L2Mixierなり、代理店さんの独自ツールなりが存在するけれど、そもそもツールとして進化してきた背景が違うわけです。なので多くの広告主がリスティングの自動化を行っている、という意味でアメリカが進んでいる、という言い方をしちゃうけど、これはそもそも進んでいるとかっていう物差しで測っていいものではないんだろうなあ、とは思う。
ただ、事実として自動化を多くのクライアントが実践している、って意味で「進んで」いるのは事実だってことにしておきましょう。じゃないと第二章につながらないから。
で、以上の部分がアメリカの方が「進んでいる」部分だと思ってる、ってことはつまり上以外の部分、運用のノウハウだとか最適化に向けた分析だとかもろもろは決して日本の方が遅れてるとは思ってません。2008年ぐらいまではまだアメリカの方が進んでいるような気もしていたけれど、去年のSESとか見てて思ったけれど、日本のノウハウ部分がアメリカよりも遅れているということはないと思う。
でね、実は今回、ここからが本題なんです。(1)と(2)がなぜ日本ではそうなってないのか?って疑問に思いません?文化違いとか、商習慣の違いとか、もろもろ事情はあるんだけど、実はすごく根本的かつ根源的な日本とアメリカとの差異があると思っているわけです。かつ、日本のノウハウが遅れていない、っていう部分も実はちょっと解説が必要だとも思っています。
というわけで今回も複数回に分けて日本とアメリカの比較論を書いていこうと思います。多分三部作予定。
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Original Page: http://www.sembear.com/item/596
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