2012年9月2日日曜日

リマーケティングリストを拡張する「類似ユーザー」の始め方 ~ admarketech.

リマーケティングリストを拡張する「類似ユーザー」の始め方 ~ admarketech.

admarketech.com | Nov 30th -0001

先月末(2012年7月)に発表されたGoogle AdWords のリマーケティングの改良は、リマーケティング自体がAdWords が持つオーディエンスターゲティング商品の中で最も利用され、かつ最も強力な手法であることから、SEM従事者を筆頭にオンライン・マーケティング担当者には大変重要な変更として受け止められたように思います。


Inside AdWords-Japan: リマーケティング機能がより使いやすくなりました
http://adwords-ja.blogspot.jp/2012/07/blog-post.html


上記の公式ブログによると、今回のリマーケティングの改良は以下の3点に集約されています。

・一つのリマーケティング タグで複数のリストを定義できるように
これまで、例えば時計の商品ページの訪問者と靴の商品ページの訪問者に対して異なる広告を掲載するためには、複数のリマーケティング タグを発行してそれぞれのページに埋め込む必要がありました。
これからは、単一のリマーケティング タグをサイトに埋め込むだけで、リストを何個でも定義できるようになります。たとえば、URL に文字列「watch」を含むページの訪問者を「時計に興味があるユーザー」と定義し、時計の広告の表示対象とすることができます。詳細についてはこちらをご覧ください。

・Google アナリティクスのタグでリマーケティングが利用可能に
現在、Google アナリティクスをご利用の広告主様がリマーケティングを行うには、アナリティクスのタグに加え、AdWords のリマーケティング タグを発行する必要があります。
Google ではこの手順の簡略化を進めています。将来的には、アナリティクスの管理画面からタグに少し手を加えるだけで、すぐにリマーケティング リストを作成できるようになる予定です。
AdWords のリマーケティング タグで作成したリストと同様、このリストも Google ディスプレイ ネットワークで使用することができます。詳細についてはこちら(英語のみ)をご覧ください。

・新規顧客へのアプローチ
Google ではこのほか、見込み顧客に広告を表示する機能や、幅広いユーザーにアピールする機能の改善を進めています。
例えば今後、サイト訪問者だけでなく、リマーケティング リスト内のユーザーと類似するユーザーに対しても広告を掲載できるようになる予定です。
また、サイトへの訪問履歴の有無をもとに検索キャンペーンをカスタマイズするテスト機能(英語のみ)のリリースも進められています。(リマーケティング リストを使用した機能です。)


ただし、これらの変更はまだ日本ではすべて適用されておらず、
* 補足(2012 年 7 月 31 日追記) 上記のうち、現時点で日本の広告主様にご利用いただけるのは、1 つ目でご紹介した「単一のリマーケティング タグで複数のリストを定義する」機能です。
とあるように、現時点ではリマーケティングのワンタグ化のみが利用可能なようです。
Analytics 経由でリマーケティングリストが発行できるようになると、これまでと違いだいぶ精緻でしつこくないターゲティングが可能になりそうなことは想像に難くないですが、この新しいリマーケティングタグに移行するだけでもURLでの切り分けやカスタム変数が使えるようになりますので、だいぶ使い勝手が変わりそうな気がします。

ところで、上記の記事ではワンタグ化のみ利用可能と書いてありますが、実際は日本語記事でも既にヘルプが完成しているとおり、「リマーケティング リスト内のユーザーと類似するユーザー」(英語名:Similar Audience)については既に日本語アカウントでも利用が可能です。やり方はかんたんなので見ていきましょう。


既存ユーザーに類似するユーザーにアプローチする - AdWords ヘルプ https://support.google.com/adwords/bin/answer.py?hl=ja&answer=2676774


まず、[ディスプレイ ネットワーク] タブを選択して、「類似するユーザー」を追加したいリマーケティングの広告グループを選択し、[インタレストとリマーケティング] が選択されていることを確認してから、[ディプレイ ネットワークのターゲット設定を変更] をクリックします。

※クリックすると拡大します。


続いて、出てきた画面から [リマーケティング リスト] タブをクリックし、すぐ下に見える[類似ユーザーを表示] というチェックボックスをオンにします。そうすると、リマーケティングリストのすぐ下に追加可能な新しいリストと、そのリストのユーザー数の推定値が表示されます。(なお、リストの経過期間や規模など、元のリストが要件を満たさないと表れません)

あとは、類似ユーザーの横にある [追加] リンクをクリックして保存すれば終了です。かんたんですね!

※クリックすると拡大します。


「類似ユーザー」はカスタムの組み合わせをしたリマーケティングリストには適用できないので、あくまで元々のリストのユーザーとウェブの閲覧状況が近い(Ads Preference Managerのプロファイルが近い)ユーザーがターゲットとなります。

DSPが用意するようなオーディエンス拡張と比べるとリスト生成側ではロジック的に劣りますので、たくさんの製品やサービスを展開する企業のトップページのリストなんかだと、精度はイマイチかもしれませんね。

一方で、ニッチだったり特化型のサービスを展開している企業であれば、カスタムの組み合わせでなくてもリストが濃い可能性は十分にありますので、トライする価値がありそうです。

その他にも、ディスプレイネットワークのみならず検索でもリマーケティングリストを利用して入札や広告文を変えたりする機能などが控えているようですし、自由度が広がることによって、不快感を与えがちな現在のオーディエンスターゲティングがもっとスマートに進化していくとよいなあと期待しています。


Original Page: http://www.admarketech.com/2012/08/similar-audience.html

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