アクセス解析ならシビラ| GoogleのSSL化余波? ~ウェブマーケティングに必要な検索フレーズはどこまで取得できるのか?~
sibulla.com | Nov 30th -00011.はじめに
2012年3月6日、google.co.jp(日本のGoogleサイト)において、一部の検索結果に対してSSL化が始まりました。この結果、Gmail等Googleの提供するサービスにログインしているユーザが、Google検索エンジンで検索した場合、リファラー情報に検索フレーズが入らないように仕様が変更されています。この変更はEU等において、情報保護の訴訟が広がっていることが原因と考えられます。
その結果、アクセス解析において、上記に該当する結果については検索フレーズを取得できないという状況になりました。
これは「自然検索による流入」のみ適用され、Google AdWords広告からの流入の場合にはGoogleにログインしているユーザについても検索フレーズの取得が出来ます。
この改変の結果、検索フレーズが取れなくなるケースはどの程度あるのか、oogleにログインして検索を行うユーザがどの程度いるのかを知ることは、ウェブマーケティングを担う人にとっては必要なことです。
そこで、株式会社環では、シビラのデータを元に、サイトごとに検索フレーズが取得されない率を計測しました。
2.総括
Googleで検索され流入したトラフィックのうち、検索フレーズが取得できない(シビラでは「---未取得---」と表示)率(以下未取得率)は全体では12.1%でした。
分母は「Googleからの流入数」、分子は「未取得とされた数」です。
ですから、Yahoo!からの流入が多いサイトについては、影響度は少ないですし、Googleからの流入が多いサイトについては影響度が大きくなります。
3.未取得率のデータ
下部に記載するデータが示す通り、未取得率は大きくわかれました。
未取得率が10%切るウェブサイトが約1/3未取得率が10%~20%のウェブサイトが約半数、未取得率が20%以上のサイトが約1/6です。
全体の数字では12.1%という結果でしたが、ウェブサイトにより大きなばらつきがみられます。
IT企業向けのサービス等、Googleにログインしている人の割合が高いところでは、この未取得率は高くなります。
逆に、リスティング広告からの流入率が高く、自然検索が少ないサイトでは低くなります。
サイトごとのばらつきは未取得率が2割を超えるウェブサイトが16.59%となり、6サイトに1つは2割を超えていることになります。
図1.Googleからの流入における検索フレーズが「未取得の割合」表
図2.Googleからの流入における検索フレーズが「未取得の割合」図
4.対策について
アクセス解析のデータを元に、検索フレーズの増減を確認しているウェブサイトにおいて、未取得率が高い場合は要注意です。
注意するポイントとしては
- 検索フレーズの件数が大きく減りますので、過去との比較について考慮すること。
- リスティング広告の検索フレーズに占める比率がたかくなりますので、そのことを考慮すること。
- 効果測定する際に、未取得とされているコンバージョン(問い合わせや購入数等)が多い場合には、ユーザに確認する等取得する方法を検討すること。
等があげられます。
5.最後に
今回のGoogleの検索サイトにおける仕様変更により、ウェブマーケティングを担う人たちは有用なデータを一部失うことになりますが、未取得であることはわかりますし、Googleからの流入数自体のカウントには影響はありませんので、取得できるデータから何を言えるのかを考える姿勢が一番大切です。
以上、GoogleのSSL化対応に関する報告でした。
Original Page: http://www.sibulla.com/column/report_website_analize_2012_05_01/
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