2012年6月3日日曜日

連載GoogleアナリティクスPremium【短期集中連載】 GoogleアナリティクスPremiumとは? 有料版GAの特徴・機能・対象を解説!

連載GoogleアナリティクスPremium【短期集中連載】 GoogleアナリティクスPremiumとは? 有料版GAの特徴・機能・対象を解説!

by Markezineにて執筆多数, web-tan.forum.impressrd.jp
May 19th 2012

GoogleアナリティクスPremiumに関する情報を、全3回の短期集中連載としてお届けします。

第1回は、GoogleアナリティクスPremiumとはどんなものかを通常版やSiteCatalystとの機能比較で紹介し、どんな状況で導入を検討すべきかを解説します。

GoogleアナリティクスPremiumとは?

GoogleアナリティクスPremiumとは、Google社が提供している有料アクセス解析ツールです。

Google社が提供している無料アクセス解析ツール「Googleアナリティクス」をベースに作成されたアクセス解析ツールで、見た目や操作性などはGoogle アナリティクスとほぼ同じです。

See Video: http://www.youtube.com/watch?v=XNIQ7lxIXxg

GoogleアナリティクスPremium 10の特徴

おさえておきたいポイントは以下の10の内容になります。

  1. 現時点では米国・カナダ・英国のみの提供。日本の提供時期は未定(初夏ごろには開始されるのではないかと期待されている)

  2. レポートの違いは少なく、現時点ではアトリビューションモデルのレポートのみが追加されています

  3. 多くの「件数制限」が緩和されています

  4. ログデータのオーナー(所有権)が利用企業側にあることを契約上明記している(無料のGoogleアナリティクスの規約では、だれのものなのかは明記されていません)。

  5. 利用料は約100万円/月(米国の場合、1ドル80円で計算)。PVが増えても利用料が変わらないのが特徴

  6. GoogleアナリティクスからGoogleアナリティクスPremiumへの移行には計測記述の変更は必要なし

  7. 画面のインターフェイスに大きな変化はなし

  8. 返金にも対応したSLAの締結が可能

  9. レポートデータはサンプリングされずにダウンロードできる

  10. 料金には導入ガイド・教育トレーニング・サポートが含まれます。販売は、直接販売(日本は未定)または認定リセラー経由(「認定リセラー」とは、「認定パートナー:GACP」とはまた別の資格をもった企業)。

機能比較表

GoogleアナリティクスPremiumについての各種情報を、通常版のGoogleアナリティクスと、有料アクセス解析ツールの代表格でもあるSiteCatalystとの比較表として用意しました。

  • 2012年5月26日時点の情報です。
  • 正確性については万全を期しておりますが、不正確な記載や誤記などを含む可能性があります。内容の正確性、有用性、道徳性、安全性などについては、いかなる保証を行うものでもありません。
  • その他の内容に関しては備考をご確認ください。
  • Googleアナリティクスに関する情報は、Googleの公式サイトの情報を利用しておりますが、一部情報に関しては認定代理店の情報を利用しています。

GoogleアナリティクスPremiumを利用するのはどんな場合?

米国の月額100万円程度のコストを考えると、利用できる企業は限られてくるのではないでしょうか。GoogleアナリティクスPremiumを利用するケースは大きく分けて2つあるかと思います。次のいずれかです。

  • すでにGoogleアナリティクス(通常版)を利用している人がPremiumに移行する
  • 別の有料アクセス解析ツールを利用している人がPremiumにスイッチする

では、この2つのケースそれぞれでPremiumを検討するべき状況を、以下に示します(「どういう場合にGoogleアナリティクスPremiumを利用するのがいいのか」については、第3回で詳しく解説します)。

  • 月間1,000万PV以上の大規模サイト
  • 実装サポート・問い合わせ・トレーニングのサポートが必要
  • サンプリングや上限設定など、どうしても解決したい「制限」がPremiumで解決できる場合
  • 機能面でGoogleアナリティクスより劣っているツールを利用している
  • 実装サポート・問い合わせ・トレーニングに対する不満がある
  • コスト的に現在利用している有料ツールよりGoogleアナリティクスのほうが安い

どちらのケースが多くなるのかは、正直わかりません。

有料アクセス解析ツールには、

  • 月間数万~数百万PVまで対応している中規模サイト向けツール
  • 月間数千万~数十億PVまで対応している大規模サイト向けツール

があります。Premiumは後者に属するツールであり、同様のツールとしては「SiteCatalyst(アドビ)」「Coremetrics(IBM)」「Visionalist(デジタルフォレスト)」などがあります。

私はこれらのツールをすべて利用した経験がありますが、レポート面・機能面共に大きな差はありません(データの取得方法は基本一緒であるため)。

そうすると、これらのツールの差別化要因は次の通りとなります。

  • サポート(トレーニング・実装・問い合わせ)の質 ―― 「質」とは、スピード・人員数・人員のスキルなどを指します。

  • レポートのレスポンスやUXなどの使いやすさ ―― ナビゲーションのしやすさ・カスタマイズの有無、1か月分のキーワードレポートを表示するのにかかる時間など。

  • その中でもツールによって発生する機能差 ―― ローデータのダウンロード・マスターデータのインポート・権限管理の豊富さ(レポート単位・IP制限)・iPhone/Androidアプリの有無など。

これらの差別化ポイントは、場合によっては追加の費用がかかります。

そのため、こうした有料ツールの利用を検討する際には必ず、

  • 本当に必要な要件の洗い出し
  • トータルコストの算出(ツール利用料だけではなく、サポート・運用・入れ替えコストなど)
  • ツール利用者の確保

などを考慮するようにしましょう。

次回はPremiumにしかないレポート「アトリビューション分析レポート」についてその詳細や活用シーンを紹介していきます(近日公開)。

この記事は、ブログ「リアルアクセス解析」の以下の記事をWeb担当者Forum用に加筆・再編集して掲載しています:

Original Page: http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2012/06/01/12851

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