2012年10月8日月曜日

リスティング広告は誰が運用すべきか

リスティング広告は誰が運用すべきか

listingadvertisement.seesaa.net | Nov 30th -0001

このサイトでは、自分(インハウス)でリスティング広告を設定し、運用することを前提に話を進めていますが、世の中にはお金を出せば、リスティング広告の設定と運用を全部やってくれる便利な代理店さんがたくさんあります。

めんどくさいことを全部やってくれるので、お金がある会社や個人にとってはありがたい存在ですが、私は個人的に、仮にお金があったとしても、リスティング広告の設定と運用は、なるべく自分でやった方がよいと考えています。なぜなら、人任せにしないで自分でやった方が、大きな成果が出ると思っているからです。その具体的な根拠は以下のとおりです。


1.自分が自分のビジネスを一番熟知している

 代理店は、リスティング広告のプロですが、自社商品のプロではありません。クライアントから詳しい聴き取り調査をしても、彼らはクライアント自身ほど商品の長所と短所を深く知りませんし、顧客からの評判やクレームについても深く知りません。最初の聴き取り調査などで、ある程度の状況は把握できますが、結局のところ、それは二次情報であり、又聞きの時点で情報の確度が落ちています。

一方、リスティング広告の知識というのは、多少複雑な部分もありますが、基礎知識は一ヶ月もすれば学ぶことができますし、運用上の知識と技能も、実際に数ヶ月ほど自分で運用してみれば、体で覚えることができます。たしかに難解な応用分野はありますが、そこまで手を伸ばさずとも、基礎知識だけで一定の利益を確保することは、一般論として十分に可能です。

どんな商品であっても、その商品情報やビジネス環境には極めて奥深い部分があり、マーケティングや販売の実務に数年携わっていないと分からない部分があるようにと思います。どんな商品のビジネスでも、言葉や数値で表現できない深い部分があり、それは実際に実務に長く関わっていないと分かりません。当然、こうした機微な部分を、代理店が短期間に体得することは無理で、こういう肝心カナメの商品への理解の深度の違いが、リスティング広告の細かい運用部分に如実に出てきます。


2.ちゃんとまじめに運用しているかチェックしづらい

 これは投資をする上で、自分自身が銘柄を選んで自分で売買するか、もしくは投資顧問会社にお金を預けて一任するかという選択に似ています。ただ、投資の場合は、投資物件によりますが、他人に任せても、取引内容とその妥当性が、あとから細かくチェックできる場合が多いのですが、リスティング広告の場合、対象となるキーワードは通常数千から数万に及び、それら個々の価格が絶えず変動する中で、入札価格や全体の予算枠を変更する操作を何度も行ないますので、後から操作記録を見ても、その操作がその時点で妥当なものだったかということは現実には判断することが困難です。つまり代理店に預けた場合、運用内容が実質的にブラックボックスになってしまう可能性が高いといえます。

利益さえ出れば、途中のプロセスなどどうでもよいという考え方もあるでしょう。しかし、大きな利益が出るはずなのに、代理店の事情で、小さな利益しかでなかった場合、チェックのしようがありません。代理店に任すということは、代理店の良し悪しという問題とは別に、リスティング広告の特有の性質上、その代理店が手抜きをせず、しっかり仕事をしているかどうかチェックできる手段がほとんどないと言えます。


3.機動性のある運用ができる

リスティング広告の運用は、言ってみれば、「言葉の株式市場」のようなヴァーチャル市場で、キーワードを売買しているような側面があります。まったく同じ設定で運用していても、無数のプレイヤーが絶えず入札価格などを変更しながら市場に出入りしていますから、急に大きな成功(多額の成約など)を収められそうな局面に出会ったり、逆に大きな失敗(多額の出稿費の無駄遣いなど)に陥れられそうな場面に遭遇することもあります。そういうときに、パッと自分の判断で設定を変更して、しっかりチャンスをモノにして、リスクを回避できるかというのは、運用継続の死活問題になります。

もちろん、絶えず管理画面に向かっていては、心身ともに疲労困憊してしまうので、大方の方向性だけ設定しておいて、あとは市場の動きに任せるという姿勢も、心身の健康を保つ上で大事ですし、自動入札の仕組み(後述)を利用するという方法もあります。しかし、ここぞというタイミングで、瞬間的に設定を変更できるかということは、まさに成否を分ける決定的な問題でもあります。とくに休日の夜などは、市場が加熱(クリック、コンバージョンが増えやすい)する傾向がありますので、時間が許すときは管理画面を1−2回ザッと見て、必要があれば設定をどんどん変えるといった手間をかけると、実績が目に見えて変わってきます。代理店に委託すると、こういう自分のイニシアティブによる機動的な運用ができなくなります。


以上、結論は言わずもがなですね。代理店がダメと言っているのではありません。自分でやった方が、大きな成果を出せる可能性が格段に高いということになります。

Original Page: http://listingadvertisement.seesaa.net/article/292244362.html

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